【ドッグフード】健康管理

ドッグフードの原材料・「ミール」を正しくご理解されてますか?

 

ペットフードの安全性を確認する方法の1つに「原材料のチェック」があります。

自分が「聞いたことがない」「正体がわからない」と思う原材料は、
まずその内容を確認することが、安全かどうかを判断するための第一歩です。

ここでは、ドライフードによく使われる原材料の一つ、「ミール(meal)」等について判りやすくまとめてみました。ドッグフードを購入するときの参考にしてください。

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  1. ミールとは
  2. 「家禽ミール」と「ミートミール」
    1. 家禽(かきん)ミール
      1. ◆「レンダリング」とは・・・ アメリカの食肉加工業からきた言葉で、脂肪を溶かし精製して油脂にするという意味です。 牛や豚などの家畜から食用となる肉類を除いて、直接食用にできない脂肪は、熱を加えて溶せば、牛脂やラードなど馴染みのある食用の油脂に、また石けんなどの原料にもなります。 油脂を生産した後には、絞りかすとなる肉粉といわれる副産物ができ、ペットフード原料などに利用できます。 この他に食肉加工業では、骨や内臓などの不可食部位が発生しますが、これらはまとめて熱処理によって、油脂と固形分(蛋白とカルシウムなど)が生産されます。 油脂は石けんなどの工業用と家畜の飼料に利用され、固形分は肥料や飼料に利用できます。 くわしくは「一般社団法人 日本畜産副産物教会」レンダリングとは・・・をご覧ください。
    2. ミートミール
      1. ミートミールで問題視されていたのは、いわゆる4Dミート(Dead 死骸となった動物、Diseased 病気の動物、Dying 瀕死の動物、Disabled 障害のある動物)の使用です。
      2. ◆4Dミートとは・・・ ・Dead 死骸となった動物、 ・Diseased 病気の動物、 ・Dying 瀕死の動物、 ・Disabled 障害のある動物、
        1. ◆メーカーによっては、4Dミートと区別するために 「新鮮な」という文言をいれたり、 動物種や使用部位を明確に記載したりしている場合があります。
  3. 肉骨粉(Meat and bone meal)
    1. 骨ありミートミール
    2. BSE(狂牛病)の原因に
  4. 肉副産物(By product)
    1. 食肉以外の部分の総称
  5. レンダリング(Rendering)
    1. ミートミールや油脂を生産する「レンダリング」
    2. タンパク質やミネラル分が豊富
  6. 4Dミートについて
      1. ◆4Dミートは原材料名ではなく下記のような人が食べることのない状態の動物肉を使用した肉原料をまとめた呼び方です。 ・Dead:死んだ動物の肉 ・Dying:死にかけていた動物の肉 ・Deseased:病気の動物の肉 ・Disabled:一部障害のある動物の肉
  7. ミールをドッグフードに使用するワケはなに?
    1. ミールを使用するデメリット
  8. 大切なのは、理解し、納得して選ぶこと
        1. そのためには、情報開示をしてくれるメーカーを選ぶことが、 第一歩と言えるのではないでしょうか。
  9. まとめ
        1. 当サイトでは なるべく添加物の少ない、良質な動物性タンパク質を使用した商品 を選んでランキングしているので、 大切なワンちゃんのためのドッグフード選びのご参考にしてみてくださいね。
    1. 関連

ミールとは

ミールとは、肉類を乾燥させて粉状にしたものです。

加熱乾燥することで、生肉よりもタンパク質を凝縮させることができ、タンパク質が多いドッグフードをつくることができるのです。

しかし、ミールドッグフードとして加工する際に再度、高温で加熱されます。この過程で、肉本来が持つ旨み成分や香りが飛んでしまうため、フード粒の嗜好性が低下する可能性があります。

そこで、多くのドライフードでは、粒表面に風味をつけ嗜好性を高めるためのコーティングを行い、嗜好性が低下するのを補っています。

「家禽ミール」と「ミートミール」

 

ミールについては、「何の動物の、どの部位の肉を使っているか」も確認する必要があります。
中でもわかりにくい「家禽」と「ミート」については、AAFCOにて定義づけられています。

家禽(かきん)ミール

家禽(かきん)とは、肉・卵・羽毛などを利用するために飼育する鳥の総称。

家禽ミールとは、清潔な家禽の一部もしくは丸鶏(骨の有無は問わない)と皮をレンダリングして乾燥させたもの。羽毛、頭、脚および内臓は含まない。

◆「レンダリング」とは・・・ アメリカの食肉加工業からきた言葉で、脂肪を溶かし精製して油脂にするという意味です。 牛や豚などの家畜から食用となる肉類を除いて、直接食用にできない脂肪は、熱を加えて溶せば、牛脂やラードなど馴染みのある食用の油脂に、また石けんなどの原料にもなります。 油脂を生産した後には、絞りかすとなる肉粉といわれる副産物ができ、ペットフード原料などに利用できます。 この他に食肉加工業では、骨や内臓などの不可食部位が発生しますが、これらはまとめて熱処理によって、油脂と固形分(蛋白とカルシウムなど)が生産されます。 油脂は石けんなどの工業用と家畜の飼料に利用され、固形分は肥料や飼料に利用できます。 くわしくは「一般社団法人 日本畜産副産物教会」レンダリングとは・・・をご覧ください。

家禽ミール用の「家禽」にはさまざまな鳥が含まれ、その種類は問わないことになっています。

もし、鶏だけ使用している場合は「チキンミール」、
七面鳥だけであれば「ターキーミール」と記載することができます。

ミートミール

哺乳動物の組織からレンダリングして得られた原材料。
血液、毛、蹄(ひづめ)、角、皮、糞尿、胃および第一胃の内容物を含まない。

ミートミールは、牛、豚、羊、ヤギ、またはそれ以外の哺乳類でも良いとされています。

家禽ミール同様、牛だけ使用しているのであれば「ビーフミール」、子羊だけであれば「ラムミール」と記載することができます。

ミートミールで問題視されていたのは、いわゆる4Dミート(Dead 死骸となった動物、Diseased 病気の動物、Dying 瀕死の動物、Disabled 障害のある動物)の使用です。

◆4Dミートとは・・・ ・Dead 死骸となった動物、 ・Diseased 病気の動物、 ・Dying 瀕死の動物、 ・Disabled 障害のある動物、

AAFCOの定義の中にはこの説明はないため、絶対に使われていないというわけではありません。

しかしながら「レンダリングプロセスは、病気の原因となるバクテリアを破壊するように設計されており、また肉食動物の味覚にかなう高タンパク質を残している」というような説明があります。

動物の種類に曖昧な点はありますが、安価でタンパク質豊富な原材料であり、衛生の観点では心配はありません。

◆メーカーによっては、4Dミートと区別するために 「新鮮な」という文言をいれたり、 動物種や使用部位を明確に記載したりしている場合があります。

肉骨粉(Meat and bone meal)

骨ありミートミール

肉骨粉(にくこっぷん)とは、哺乳動物の血液、毛、蹄、角、皮、糞尿、胃および第一胃の内容物を除いたものを加熱処理し油脂を除いて乾燥粉末にしたものです(AAFCO)。骨ありのミートミールと言ってもいいかもしれません。

ただ日本での肉骨粉の定義は、食肉を除いた後のくず肉、脳、脊髄、骨、内臓、血液等を使用した乾燥粉末で、血液や胃、毛などが含まれる可能性がある定義でした。

BSE(狂牛病)の原因に

肉骨粉は、骨も粉砕されるのでフードを食べていて骨が刺さったりするような物理的な危険はありません。

しかし、海綿状脳症(BSE、狂牛病)の原因となる「プリオン」が肉骨粉に含まれたことがあり、肉骨粉入りペットフードを食べた犬や猫のBSE感染被害が問題となったことで、使用が避けられるようになりました。

現在国内では肉骨粉になる前にBSE検査を行い陰性の牛のみが肉骨粉になっていますが、BSE検査をどの国でも行っているか、管理がされているかは疑問です。

肉副産物(By product)

食肉以外の部分の総称

肉副産物とは食肉以外の部分の総称です。ミートミールや肉骨粉も肉副産物に含まれます。

ただ肉副産物だけでは範囲が広く定義が曖昧なので、ドッグフードの原材料に「副産物」とだけ記載されることはほとんどないでしょう。

副産物は食肉以外のなので、ミートミールでは除去される内臓や骨なども含まれますが、毛、蹄、角、皮のトリミング、糞尿、胃、第一胃の内容物は含まれません。

レンダリング(Rendering)

ミートミールや油脂を生産する「レンダリング」

これまで紹介してきたミートミール家禽ミール、肉骨粉などを生産するために行われる「レンダリング」は、具体的にどのような工程なのでしょう。

レンダリング(Rendaring)とは、動物性油脂とミールの生産に必要な工程で、食肉部分を除いた組織を高温高圧で処理し濃縮させることで、油脂とミールを生産します。

油脂は食用や工業用、ペットフード用など様々な目的で利用され、油脂以外の残った部分がミールとしてドッグフードや飼料に利用されます。

タンパク質やミネラル分が豊富

ミールは油脂が分けられ、乾燥され粉末状になるので、脂肪分と水分がほとんどなくなります。

このためレンダリングされたミール系の原材料はタンパク質やミネラルが凝縮され、低脂質でありながら栄養価が高い原材料となります。

4Dミートについて

◆4Dミートは原材料名ではなく下記のような人が食べることのない状態の動物肉を使用した肉原料をまとめた呼び方です。 ・Dead:死んだ動物の肉 ・Dying:死にかけていた動物の肉 ・Deseased:病気の動物の肉 ・Disabled:一部障害のある動物の肉

ミートミールと聞くと4Dミートに結びつけてしまう人も多いですが、ミートミール=4Dミートを使っているというわけではありません

原材料名や表示だけで4Dミートかどうか確かめる方法はなく、またチキンミールのように特定の動物肉が記載されていたとしても、4Dミートが使用されていない保証にはなりません。

ただ4Dミートについて本当に激安ドッグフードで使用されているのかどうか、また犬や猫への健康被害や悪影響については確認されておらず、

激安ペットフードへの危険性を煽った話が一人歩きしている可能性もあります。

ミールをドッグフードに使用するワケはなに?

「副産物だから」「安いから」と品質が悪いものだ、と断定的な紹介をしている情報も多いのですが、ミールには価格以外のメリットがあります。

その理由は、ドッグフードの品質を安定させられることです。

ミールは脂質や水分が取り除かれているので、ミールに加工されたあとは傷みが進みにくく、重量も軽くなり、その分輸送コストを抑えることができます。

またミールに加工することで脂質と水分がなくなるので、ドッグフードのレシピが作りやすく、全重量に対してタンパク質含有率を高めることもできたり、栄養成分値にもばらつきが出にくくなります。

逆に、生肉を多く使ったドッグフードほど水分や脂質などのバランスや粒を固めることが難しく、成分値や粒形状にもばらつきが出やすくなってしまうことがあります。

こういった問題を解決するひとつの方法として、肉と合わせてミールを使用してタンパク質量を増やしたり、品質を安定させているドッグフードもあるのです。

ミールを使用するデメリット

ミールを使用することで、犬の体の栄養源となる「タンパク質」の確保・調整はできても、肉の美味しさという点ではやっぱり疑問が残ります。

フレッシュミートを使用したドッグフードでは、やはり食いつきが違うと実感された方も多いのではないでしょうか。犬も美味しいドッグフードが好きなはずです。

また、もともとミール自体は、動物性脂肪の抽出を目的に工程が進むため、生肉に比べタンパク質変性が進んでいる可能性があります。

大切なのは、理解し、納得して選ぶこと

このように、「ミール」は、曖昧な点があり不安もありますが、効率的にたんぱく質を摂取できるというメリットがあります。

大切なのは、それを理解した上で、「自身のパートナーに何を優先し、ドッグフードを選ぶか」です。

そのためには、情報開示をしてくれるメーカーを選ぶことが、 第一歩と言えるのではないでしょうか。

まとめ

ここでは、「ミール(meal)」について判りやすくまとめてみました。

ご心配な点や不明な点は、解決できましたか?
お宅のワンちゃんの「ドッグフード」の問題解決のご参考にして下さい。

当サイトでは なるべく添加物の少ない、良質な動物性タンパク質を使用した商品 を選んでランキングしているので、 大切なワンちゃんのためのドッグフード選びのご参考にしてみてくださいね。

愛犬の健康を守ることができるのは飼い主さんだけです。
正しい知識を持って、毎日の愛犬の生活にお役立ててください。

この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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