【ドッグフード】

犬が肥満になる原因と適正体重は?ダイエット方法と合わせて紹介

 

うちの子って?
もはやデブ犬かも・・・?

うちのワンちゃんってもはやデブ犬かも・・・、と不安に感じたことはありますか?そこで、今回はワンちゃんの体重が増える原因、過剰な体重がどんなふうに健康を損なうのか、そしてワンちゃんのダイエットに役立つ方法をご紹介します。

犬の肥満の原因


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アメリカでのアンケート結果によると、アメリカの飼い主の場合、ペットへの愛情表現としてごはんやおやつを与えすぎていることに後ろめたさを感じていることがわかりました。

  • 飼い主の52%が、おやつをこっそり与えたことがある
  • 飼い主の75%近くが、人のごはんをペットに与えたことがある
  • 飼い主の25%が、週に何回も人のごはんをペットに与えたことがある

ペットを可愛いと思う気持ちは、世界共通。きっと日本の飼い主さんも、同じような経験があるのではないでしょうか?

ペット先進国であっても同じような悩みを共有していることに少しほっこりした気持ちが湧いてきそうですが、肥満は、犬達の命を脅かすほどの病気を多く引き起こす深刻な危険因子であることを忘れなで下さい。

肥満と関連が示唆されている疾患としては、挫(ねんざ)、関節炎、椎間板(ついかんばん)ヘルニアなどの関節の疾患、心臓の疾患、糖尿病、首周りの脂肪で気道が圧迫される呼吸器疾患などがあります。

単純なことですが、犬達も私たちと同じように消費カロリーよりも摂取カロリーが多いとエネルギー過多になり、だんだんと太ってきてしまいます。

十分な運動量を確保できない状態で、ごはんやおやつを与えすぎていることが肥満の原因の多くを占めており、これを単純性肥満と呼びます。家族が適正な「一日の量」や「肥満の怖さ」を認識できておらず、上記のアンケート結果のように、それぞれが「ついつい」あげすぎている、という状況が積み重なっているケースがほとんどです。

一方、病気が起因となって急激に太る場合もあります。特に7歳以上のシニア期に体重が急激に増えるようなことがあれば、以下のような病気の可能性を疑う必要があるかもしれません。

肥満の原因となる病気

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎と呼ばれる臓器から出るホルモン物質が過剰に分泌される病気で、犬のお腹が張り、たるんだような体型になります。多飲多尿、毛が抜けて薄くなる、足腰が弱くなるなども見られます。副腎のエコー検査、血液検査などで診断をすることができます。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症の犬は急に太って動きが鈍くなり、活発さがなくなります。顔の筋肉がむくみ、瞼が垂れたように見える「Sad face(悲しげな風貌)」といわれる症状や、皮膚の黒い色素沈着が出る場合もあります。血液検査(ホルモン検査)で診断をすることができます。

肝臓・心臓の疾患による腹水

肝機能に異常が出て肝不全を起こしたり、心臓などの循環器のトラブルが進行すると腹水が貯まり、太ったかのようにお腹が膨らむことがあります。

病気で太ってしまったのか、単純性の肥満なのかは、獣医師の判断を仰ぐことをおすすめしますが、「お腹だけが膨らむ、たるむ」のは病気のサインも疑った方が良いかもしれません。肥満の場合は、元気や食欲には問題がなく、背中や首の周りなどにも脂肪がついてくることが多いからです。

また、食事量を変えていないのに急に太った、あるいは食欲が減っているのに太ってきている、というような症状が見られるときはまず動物病院を受診しましょう。

では、うちのワンちゃんが肥満なのかどうか、どのように判断すればよいでしょうか?

うちの犬は肥満なの?


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人と同じように、それぞれの犬の体格や年齢によって適性体重は異なるので「〇kg以上は肥満」ということは一概には言えません。

一般的な犬の適正体重は、成長が止まる満1歳あたりの体重が基準になります。1歳のころ、ワンちゃんの体重が何kgだったか思い出してみましょう。

肥満とされる数値は適正体重の15%増からです。この15%を超えると、健康に悪い影響やトラブルが発生し始めると言われており、ダイエットを考えねばなりません。

では、肥満状態の体重とは具体的にどのくらいでしょうか?

日本で多く飼われている小型犬の場合、例えば標準体重が3kgの子ならば約3.5~3.6kg以上、標準体重が5kgの子なら約5.8~6kg以上で肥満状態、ということになります。つまり、健康的な犬と肥満の犬の体重差は、500gや800gというということです。

少し意外な感じがしませんか?

人間の場合、「太り過ぎた!」「ダイエットしなくては!」というときは「kg単位」の増減をイメージするものです。ですので、犬が500gくらい標準体重をオーバーしていても「可愛いぽっちゃり」と思ってしまうかもしれません。しかし、この500gを逆に体重50kgの人間に換算すると7.5㎏相当、ということになります。このように、小型犬の体重の数百グラムは、飼い主にとって僅かな差に思えても、当のワンちゃん達にとっては重大な変化となるのです。

また、標準体重が10㎏の子の場合は約12㎏~、標準体重が30㎏の子の場合は35㎏~36㎏で肥満状態、ということになります。中型・大型犬になるほどkgの差は広がりますが、このようなワンちゃん達は本来多くの運動量を必要とするタイプも多く、しっかりとモニターしておかないとすぐに過体重=おデブちゃんになってしまう傾向があります。

遺伝的に太りやすい犬種もあり、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、チワワ、パグ、ミニチュア・ダックスフンドなどは残念ながら太りやすい犬種と言われています。

家での定期的な体重チェックは、一般家庭にあるような体重計で行なうことができます。
まず、自分の体重を量ってから、犬を抱っこしてもう一度体重を量りましょう。その体重の差が、犬の体重ということになります。

また、体重のほかに、ボディコンディションスコア(BCS)といって、犬の「見た目」で適性体重かどうかを判断する目安もあります。 出典:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」(環境省)   BCS4やBCS5の状態になると、肥満のサインです。

うちのワンちゃんが肥満なのか適性体重なのかが、分からない場合はかかりつけの獣医さんの判断を仰ぎましょう。

では、犬達が健康で長生きするために私たちは何ができるのでしょうか?

ダイエットする際は、フードの内容や分量に注意する

体重をほんの少しだけ減らす必要がある場合は、フードの種類は変えずに、量を減らすだけで問題ないかもしれません。


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食事量や高カロリーのおやつを減らす

食事量の見直しは肥満対策の基本です。与えている食事量は愛犬の体型に合っているかどうか、見直してみましょう。

動物病院で適切なエネルギー量を計算してもらう手もあります。また、市販の高カロリーなおやつを与えている場合は、量を減らすことも効果的です。

急におやつ抜きにするとストレスとなる可能性があるため、上手に与える回数や量を調整しましょう。市販のおやつではなく主食フードをおやつとして少しあげるのも有効です。

与えているフードを見直す

愛犬の健康を守るためには、栄養バランスの整った食事が必要です。フードを食べた時の満腹感は、炭水化物よりもタンパク質のほうが高いといわれています。

フードを見直し、高タンパク質のものを与えることで、満腹感を得やすくなり肥満対策につなげられます。

食事を分ける・回数を増やす

食事量を急激に減らすと、愛犬が満腹感を感じられなくなり、ストレスとなる可能性があります。

食べる楽しみを奪わないためには、食事を複数回に分けて与えることも良い方法です。

1回あたりの食事量を減らし、与える回数を増やすことで、ストレスを与えずダイエットできます。

散歩の時間や回数を増やす

ダイエットでは食事管理のほかにも、積極的に運動をして消費エネルギーを増やすことが重要です。

散歩の回数を増やす、休日は普段よりも散歩の時間を長くするなどの工夫をしてみましょう。これにより、消費エネルギーが増えて減量につなげられます。

運動量を増やす工夫をする

散歩中におもちゃで遊んだり、坂道コースを選んだりするなど、運動量を増やす工夫をすることもおすすめです。

ボールやおもちゃを使って遊ぶと、ワンちゃんとの良いコミュニケーションにもなります。

また、坂道や階段がある散歩コースを選ぶと、エネルギー消費量が大きくなります。愛犬の状態や好みに合わせて工夫し、上手にエネルギーを消費しましょう。

ワンちゃんも人間と同じように、食事量が増えたり運動を怠ったりすると、そのぶん体重が増えやすくなります。肥満は生活の質が低下するだけではなく、病気を引き起こすリスク要因となるため注意が必要です。

愛犬の健康を守るためにも、日頃から食事管理の徹底と積極的な運動を心がけることが大切です。

ダイエットのために飼い主も一緒に運動する


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体重管理において、云うまでもなく食事と運動は密接に関連しています。

毎日数回のお散歩と遊び時間を増やすだけで、体重のみならず全体的な健康に良い変化をもたらすことができます。

散歩やボール遊びなどは、犬達の本能的な探求心や好奇心を満たし、飼い主とのコミュニケーションにもつながります。

小型犬の子は、室内で動いているからいいかな、と思いがちですが、家の外を歩くことはかなりの刺激となり、その緊張感だけでも消費エネルギーのアップにつながるので、ぜひ散歩に出かけるようにしましょう。

ワンちゃんを外に連れ出す時間が増えれば、飼い主自身も運動と日光、ビタミンDの恩恵を受けますので、良いこと尽くしです!外へでかけましょう!

おやつの代わりにスキンシップを!

食べることは欲求を満たす行為であり、楽しみでもあります。そのため、ダイエットをすることでストレスがたまると問題行動を引き起こす場合もあります。食事量を急に少なくするとワンちゃんの不安と不満が募り、吠えたりわがままを言ったりするかもしれません。

このようなときは食事の量が減っても、食事の時間をなるべく減らさないであげる工夫を考えましょう。早食い防止用の食器やフードを入れる知育玩具を使ったり、少量のフードを使ってノーズワークで遊んだりするのも有効です。食べ物を探している時間も食べている時間に加算されますので、きっと心の満足感が得られるはずです。

愛らしい目でおねだりされても、ダイエットを考えるならば、おやつはなるべく与えないほうが賢明です。しかし、おやつがワンちゃんとの暮らしに欠かせないものになっている場合もあると思います。そんなときは、リンゴやキャベツなどの安心できるフルーツや野菜のおやつを与えるのが良いと考えます。低カロリーのおやつを選び、その分だけ食事の量を差し引いて与えましょう。

ダイエットは、犬にとっても飼い主にとっても我慢が必要な場面がありますが、おやつよりもっと良いのは、積極的にスキンシップをして遊んであげることです。健康かつ低カロリーの愛情表現になります!

犬の肥満についてまとめ

犬の「肥満の原因」と「肥満を防ぐための5つのポイント」を説明しました。肥満は、犬達の命を脅かすほどの病気を多く引き起こす深刻な危険因子です。

かわいいペットからおねだりされたりしたら、それを無視するのは心苦しい面もありますが、それがワンちゃんに悪い影響を与えてしまうことを理解しましょう。

そして、飼い主さんがワンちゃんと一日でも長く、健康な生活を一緒に楽しめるように、今回ご紹介したポイントを無理なく毎日の生活に取り入れてみて下さい。


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