犬のアトピー性皮膚炎は慢性的な痒みを伴う皮膚炎で、遺伝的素因によって特徴づけられる皮膚疾患です。 環境中に存在するアレルギー原因物質(アレルゲン)に対するIgE抗体を、過剰に産生してしまうことで発症します。
一般的に犬の皮膚科症例の10%~15%に見られ、ノミアレルギー性皮膚炎に次いで2番目に多いと言われています。
『また掻いてる・・・』ご家族としては心配なわんちゃんの痒みの症状。
犬アトピー性皮膚炎の可能性があり、正しい診断と継続的なケアが必要になります。
ここでは、「アトピー性皮膚炎についての解説とご家族がしてあげられるケア」等について判りやすくまとめてみました。ぜひ愛犬のケアに役立ててください。
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犬アトピー性皮膚炎って?
完治は困難な病気なので、
痒みが「それほど気にならない、よく寝る、楽しく遊べる」状態を
目標に治療していくと良いでしょう。
犬のアトピー性皮膚炎は、「皮膚の構造異常」が遺伝的に起こってしまい様々な不都合なことが起きてしまう疾患です。
不都合なこととは「皮膚の感染症」や「炎症」が起こりやすい、皮膚の構造が健常な子よりも弱いからこそ外の世界のアレルゲンに反応しやすくなっているため「アレルギー反応」が起こってしまうなどです。
どのような症状なのか
主な症状はかゆみで、若年のうち(1〜5歳ごろ)に多く発症します。また、季節性の子が多く、冬場などは症状が落ち着く時期があります。
また、表皮のブドウ球菌が異常に増殖してしまう「膿皮症」や表皮の常在細菌である「マラセチア」が異常に増えて皮膚炎を起こす「マラセチア性皮膚炎」が起きやすくなります。
しつこいかゆみはワンちゃんにとって大きなストレスとなるので、ご家族も早くなんとかしてあげたいと思いますね。
毛繕いなの?かゆみなの?
毛繕いなのか、かゆくてかいているのか、目安になるわんちゃんの行動についてリストアップしてみました。
① 舐める
よく見る行動の一つではありますが、何度も同じ箇所を繰り返し舐めている場合は毛繕いではなく、かゆみからとっている行動かもしれません。
② 噛む
こちらも毛繕いの流れでたまに見かけるもの。ですが、おもちゃなどで気をそらしてみても脇目も振らずかみかみ…と続く場合はかゆみである可能性が高いです。
③ ひっかく
いわゆるカイカイと言われる動き。後ろ足で耳の辺りなどをカイカイ…とする動きが多いですが、なんとなく、ではなくて見るからにかゆくてたまらん、という感じでカイカイしている場合は、
すでに皮膚炎があるかもしれないので、よく観察してみてください。
④ すりすりする
床や、壁の角、家具など、様々な場所に体を擦り付ける様な動き。
喜びの表現やマーキングで行うこともありますが、目が合わない、何度も繰り返している場合はかゆみからの行動かもしれません。
いずれの場合もしつこく繰り返している場合は、かゆみをどうにかしようと掻き続けていることが考えられますので、動物病院に相談してみてください。
犬アトピー性皮膚炎・概要
アトピー性皮膚炎とは・・・、
皮膚の過敏な反応や保護する機能が低下する遺伝的な要因をもった犬が、痒みの原因となるアレルギー物質(ほこり、細菌、草や花粉、フケ、食べ物、昆虫類など)に過敏な反応を起こし、
皮膚全体に慢性的に炎症を起こす病気です。
アレルギー物質が、保護機能の低下した皮膚や呼吸器を通して体内に侵入することで、過剰な免疫反応(痒みや皮膚炎)が起こると云われています。
炎症を起こした皮膚に感染を起こして痒みが増していく場合もあります。
このようにアトピー性皮膚炎は複雑な要因が合わさって痒がる病気なので、全体を見て管理、治療をしていかないとコントロールが難しい疾患です。
完治は困難な病気なので、痒みが「それほど気にならない、よく寝る、楽しく遊べる」状態を目標に治療していくと良いでしょう。
犬アトピー性皮膚炎・症状
強い痒みと皮膚の炎症や外耳炎が一般的な症状です。
脚でしきりに身体を掻いたり、皮膚をかじったり舐めたりします。口周囲が痒い場合は、床に口を擦りつける行動がよく見られます。
よく皮膚炎が出る場所は、 ・顔(目や口、耳周辺)、 ・先端部(足先、尻尾、陰部周辺、肛門周囲)、 ・皮膚の重なる部分(わき、内股、肘、膝の裏側、指や肉球の間)です。
外耳炎はアトピーの8割の犬に認められます。 慢性化すると、皮膚が分厚くなり、ゾウの皮膚のようになったり、黒ずみが出てきたり、フケや抜け毛が増えたり、二次感染で臭いが出てきます。 年中痒みが強い犬もいれば、場合によっては季節性(花粉や草)の痒みがある犬もいます。
犬アトピー性皮膚炎・対象
好発年齢は6ヵ月〜3歳です。
代表的な好発犬種は、 ・ウエストハイランド・ホワイト・テリア、 ・柴犬、 ・シー・ズー、 ・ブルドッグ、 ・フレンチ・ブルドッグ、 ・パグ、ゴールデン・レトリーバーなど・・・ が挙げられますが、そのほかの犬種にも多々発症します。
犬アトピー性皮膚炎・予防
決定的な予防法はありませんが、ストレスを減らし(ストレスも痒さを増幅します)、皮膚保護機能のあるシャンプーや必須脂肪酸のサプリメントなどによる定期的なスキンケアは有効です。
治療としては主に副腎皮質ホルモン(ステロイド剤)や抗ヒスタミン薬、カルシニューリン阻害剤、インターフェロンγ製剤、必須脂肪酸製剤などを使って、免疫機能を抑えたり、調整することで炎症やかゆみを減らします。
アレルギー検査で草や花粉、ほこりへの反応が強い場合は、アレルギー物質に触れる時間を減らすために、こまめなシャンプーや空気清浄機を使用したり、散歩時に静電気予防の服を着用すると良いでしょう。
ハウスダストなど一部のアレルゲンに対しては、徐々に体をアレルギー物質に慣らしていく「減感作療法」による治療が可能です。
アトピー性皮膚炎は「根治」する病気ではありません。大事なのは継続的に治療やケアができて、目標は可能な限りワンちゃんが「それほど気にならない、よく寝る、楽しく遊べる」状態に持っていくことです。気長に根気よく治療をしていくと良いでしょう。
犬アトピー性皮膚炎・治療とケア
いちばんツラい症状はやはりかゆみ。
掻く行動(掻破)によって炎症の悪化や、皮膚状態の悪化、さらに掻くこと自体が新たな神経刺激となってしまい、またかゆみが生まれてしまう…
という、かゆみサイクルによる症状の悪化が、犬アトピー性皮膚炎でケアしてあげたい大きな課題です。
一般的に病院で処方されるお薬のパターンと、おうちでできるケアに加え、KINS WITH 動物病院ではこの一連の流れにどのようにアプローチしていくかについてお話しします。
犬アトピー性皮膚炎の検査〜診断
まずご家族からのエピソードで、犬アトピー性皮膚炎を疑います。犬種や生活環境、かゆみの頻度や治療中の疾患がないかなどを伺いながら、犬アトピー性皮膚炎の可能性を考えます。
検査では症状のある皮膚やその周辺の皮膚を観察したり、場合によっては皮膚の表面や組織を採取して詳しく観察を行います。
なによりもかゆみのケアとコントロール
犬アトピー性皮膚炎は症状のコントロールが大きな課題となりますので、投薬やケアの組み合わせが重要になります。
経口薬であったり、注射薬、外用薬(クリームやスプレー、軟膏など)が選択されます。
それに合わせて普段のシャンプーを低刺激の処方のものに切り替えたり、患部を中心に保湿を心がけたりとスキンケアでもケアをしながら症状のコントロールを図ります。
いずれの治療の場合も一番はかゆみからの開放、もしくは軽減が第一優先。
ワンちゃんにとってしつこいかゆみは精神的にも苦痛になってしまいます。
そのために様々なお薬を使いこなしながら治療が進みます。
副作用や、長期に渡っての使用に不安を感じる場合は、しっかり説明してくれる獣医師への相談をしたいですね。お薬にもメリットとデメリットがあるので、不安に思われることもあるかと思います。
その点は獣医師に相談すれば、回答をもらえると思いますので、気になる点は質問してみましょう。
関連記事:ドッグフード モグワンは安全??原材料を徹底評価!評判もチェック!
まとめ
ここでは、「子犬の社会化とはなにか?社会化のためにしたい4つのこと」等について判りやすくまとめてみました。ご心配な点や不明な点は、解決できましたか?
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愛犬の健康を守ることができるのは飼い主さんだけです。
正しい知識を持って、毎日の愛犬の生活にお役立ててください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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太りやすい、お腹や皮膚が弱い、アレルギーが心配…など、 ワンちゃんのあらゆる悩みに対応しやすいのがこのモグワンです! モグワンはサーモンによるオメガ3脂肪酸が豊富なので、免疫力向上による皮膚トラブルの予防も期待できます。炭水化物源には低GI値食品のサツマイモが使われています。
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