「餌の量なんて、体重と成長に合わせて変えればいいやっ!」
なんて思っていませんか?
トイ・プードルは、犬の中でも消化不良を起こしやすい犬種です。とくに子犬のうちは、その傾向が顕著なので注意が必要です。では、トイ・プードルにはどれくらいの量のドッグフードを与えればよいのでしょうか?
当然、体重と成長に合わせて餌の量を変えることはとても大切なことです。
しかし体重5㎏のすべてのトイプードルに対して、
同じ量の餌を与えるということは基本的にしてNGです。
では では・・・、どんな基準で餌の量を決めたらいいのでしょうか?
ここでは、「トイプードルの餌の量の基本的な決め方」について分かりやすく説明してみました。
当然・・・トイプードルも子犬と成犬では餌の量が変わります!
一昔前は、犬の1回の食事量の目安は「犬の頭の大きさくらいの分量」といわれていました。しかし、現在のドッグフードは高エネルギー・高タンパク質を意識したものが多いことから、そこまでの量を与える必要はありません。
まず、ライフステージに合ったエネルギー量を摂取することは基本中の基本です。子犬も成犬同じエネルギー量を消費するわけではないので、同じ量の餌を与え続けてきたのなら今すぐ改善すようにしましょう。
参考までに、ライフステージごとの「1日の給餌目安量」についてまとめてみました。愛犬トイプードルの体重・運動量・ドッグフードの内容によっても給餌量は変わりますので、あくまでも目安として参考にしてみて下さい。
子犬期(1歳くらいまで)
月 齢 | 1日の給餌目安量 | 餌を与える回数 |
---|---|---|
生後2ヶ月~3ヶ月 | 約70g | 1日3~4回 |
生後4ヶ月~5ヶ月 | 約80g | 1日 2回 |
生後6ヶ月~7ヶ月 | 約100g | 1日 2回 |
生後8ヶ月~9ヶ月 | 約90g | 1日 2回 |
生後10ヶ月~12ヶ月 | 約80g | 1日 2回 |
※成長期が終わる8ヵ月頃からは少しずつ減らしていきます。
子犬のトイ・プードルは、まだ消化機能が未発達なので、食事の様子をよく観察することからスタートします。
生後3ヵ月くらいまでは1日4回ほど食事の時間を設けて、最初は少なめの分量から与えていきます。その時、ワンちゃん自身が1回の食事の分量が多いと感じれば、好みのフードだけを食べたり、食べ残しをしたりします。
また、がつがつと勢いよく食べている時は、食べすぎによる消化不良を起こす可能性があるので注意が必要です。
逆に、ドッグフードを食べ終わっても食器を舐め続けている時は、フードの量が足りないのかもしれません。
このエサの時間の様子を参考に、ドッグフードの分量を決定します。
また、まだエサの時間の前にも関わらず、しきりに鳴き声を上げたり、落ち着きがなくなったりする時は、1回の分量はそのままにしてエサの回数を増やしてみましょう。
いきなりフードの量を増やすと消化不良を起こしてしまうことがあるので、量ではなく回数を増やすのがおすすめです。
子犬のトイ・プードルが環境に慣れるまでは、ドッグフードを変えないことも大切です。一般的には生後2ヵ月でトイ・プードルの離乳期は終わりますが、
「離乳期は終わっているか?」
「その後、どのようなドッグフードを食べていたのか?」
を、その子犬を育てた人(ペットショップのスタッフやブリーダー)に必ず確認しておきます。
成長期の子犬は骨や細胞が急激に成長します。運動量も多く基礎代謝が高いため、この時期に適した栄養量・エネルギー量を与える必要があります。
パピー用のフード、あるいは栄養価の高い全年齢対応フードを与えるようにし、できるだけ毎日体重を測って餌の量をコントロールするようにしましょう。
成犬期(10歳くらいまで)
年 齢 | 1日の給餌目安量 | 餌を与える回数 |
---|---|---|
1歳~10歳 | 70~120g | 1日 2回 |
※体重・体型・運動量などによって変動します。
犬の一生の中で、もっとも活動量が多くて食欲も旺盛な時期です。とはいえ、子犬期と同じ感覚でカロリーの高い餌をたくさん与えると肥満や病気を招くので注意しましょう。
良質な動物性タンパク源を使った全年齢対応のドッグフード、もしくはアダルト専用のフードを食べさせるといいです。
高齢期(10歳以上)
年 齢 | 1日の給餌目安量 | 餌を与える回数 |
---|---|---|
1歳~10歳 | 70~120g | 1日 2回 |
※体重・体型・運動量などによって変動します。
高齢期になると、運動量が減って寝ている時間が長くなります。成犬期と同じエネルギー量を摂取すると肥満や病気のリスクが高まるので、フードの栄養価には十分な配慮が必要です。
まだまだ元気なシニア犬であれば高タンパク・低脂肪・低カロリーのフードを、すっかり運動量も減って消化機能が衰えてきたら低タンパク・低脂肪・高カロリーのフードに切り替えるようにします。
トイ・プードルのエサの回数・タイミング
それでは、理想的なトイ・プードルのドッグフードの回数はどれくらいなのでしょうか?
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仔犬・老犬は1日3~5回程度
子犬のトイ・プードルは消化器官が未発達な場合が多いため、一気に餌を与えるのではなく、小分けにして与えるのが一般的です。同様に、歳をとると消化器官が衰えてくるので、エサを一気に食べられなくなります。そのような場合も、回数を増やし、小分けにして与えていきます。
成犬は1日2回
成犬になると、消化器官も発達してくるので、朝と夜の1日2回が一般的な回数になります。しかし、体重や運動量、食欲の状態を観察し、臨機応変に対応していくことが大切です。少し便がやわらかくなっている時は、消化不良を起こしている可能性があるので、1回の量を減らし回数を増やすなどの対応が必要になります。
消化不良になりやすいという問題を抱えているトイ・プードル。犬にとって楽しみであるはずの食事をきっかけに体調を崩してしまわないよう、気をつけながらエサを与えるようにします。
ドッグフードによってカロリーが変わるので注意が必要!
意外と気づいていない飼い主も多いのですが、ドッグフードであればすべて同じ量を与えていいというわけではないので注意しましょう。
ドッグフードによって栄養価がガラリと変わりますから、そのドッグフードに書かれている給餌量を目安にするのはもちろんのこと、今のトイプードルに必要なエネルギー量を事前に計算しておくことをおすすめします。
1日に必要なカロリーの計算方法(成犬用)
以下の計算式を使って、1日に必要な摂取カロリーを出すことができます。トイプードルの体重管理・健康管理のためにも、ぜひ参考にしてみて下さい。
(体重×30+70)× 指数 = 摂取カロリーKcal/日
犬の年齢・状態 | 指 数 |
---|---|
子犬(生後4ヶ月まで) | 3.0 |
子犬(生後4ヶ月~1歳まで) | 2.0 |
成犬(1歳~7歳まで) | 避妊去勢済みは1.6 避妊去勢なしは1.8 |
肥満気味の成犬 | 避妊去勢済みは1.2 避妊去勢なしは1.4 |
中高齢犬(7歳以上) | 避妊去勢済みは1.2 避妊去勢なしは1.4 |
ダイエット中の犬 | 1.0 |
たとえばうちの愛犬でしたら、体重11kgの中高齢犬で、しかも避妊手術も行っているので指数は「1.2」になります。
(11×30+70)×1.2=414kcalが目安ということになります。
ちなみに我が家ではふだんから「モグワン」を与えているのですが、モグワンのカロリーが100gあたり344kcalなので、1日に与えて良いのは約120gまでとなります。
とくにトイプードルのような小型犬は、
数グラムの違いが
大きな違いになることもあります。
トイプードルの1日の運動量によっても餌の量が変わる!
ここまで「ライフステージに合った餌の量」と「体重に合ったカロリーの摂り方」について解説してきました。
これだけでも十分のように思えますが、実は「1日の運動量」によっても餌の量が変わることを知っておかなければなりません。
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犬の運動量によっても必要なご飯の量が変わるため、一度かかりつけの獣医さんに相談して適切な量を計算すると良いでしょう。
獣医さんに相談する以外で愛犬の正しい食事量を考えることができるのでしょうか?
トイプードルの餌の食べ方をチェック
トイプードルのドッグフードの食べ方に注目しましょう。
いつも餌を残している場合には、量が多すぎる可能性があります。
反対に餌がもうないのにずっと器を舐め続けている場合には、餌が少ない可能性があります。
トイプードルの運動量をチェック
愛犬の運動量、カロリー消費量によっても食事の量は異なります。
一般的には犬の1日の運動量は「30分程度の散歩を1日2回」程度と言われています。
30分ほど歩いた場合は約2kmほどの距離になります。
餌の理想量も、その計算に合わせたものとされています。
ドッグランで走り回っている犬や1日の散歩が1時間以上の犬など、運動量が他の犬より多い場合には餌の量も多くする必要があるでしょう。
反対に老犬の場合や、障害があって運動ができないなどの理由で運動量が少ない場合には餌の量を少なくしましょう。
トイプードルのウンチの状態をチェック
トイプードルが下痢や嘔吐を繰り返す場合、食事の消化不良によるものかもしれません。
さらに普段の便の状態から、食事量が適切かどうかを参考にすることもできます。
同じドックフードを与えているのにも関わらず、便が小さくコロコロしている場合は食事量が少ない可能性が、一方で便が柔らかい場合は食事量が多い可能性があります。
便の状態をチェックしながら、愛犬にあった食事量を探しましょう。
一般的に正しい餌の量の目安を知るとともに、ワンちゃんにあった餌の量を知りそれを与えることが飼い主の責任です。
愛犬の変化に敏感であり、正しい健康管理を行ないましょう!
ちなみに、あなたのトイプードルにこんな傾向はありませんか?
- 1日の散歩量が少ない(合計40分未満)。
- 毎日散歩をしない。
- 運動そのものをあまりしない。
もしこの3つが当てはまるトイプードルの場合、運動不足である可能性が高いと言えます。
トイプードルは小型犬の中でも非常に活発で、散歩も1回40~60分が理想(成犬時)と言われているくらい運動が大好きな犬種です。そのため日頃から運動量が少ないと、それだけストレスも溜まって基礎代謝が落ちやすくなります。
なのにも関わらず、標準のトイプードルと同じ量の餌を与えてしまうとどうなるでしょうか?
当然ながら、カロリーオーバーになって肥満を招いてしまいます。体重や年齢だけで摂取カロリーを決めるのではなく、運動量も考えた上で餌の量を決めるようにしましょう。
トイプードルの餌の量を間違えるとどうなるの?
与える餌の「質」を重視することも大事ですが、与える餌の「量」に意識を向けることも非常に大切です。
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もしも餌の量を適当にした場合(目分量と感覚で餌を与え続けた場合)、トイプードルの体にどんな異変が起きてしまうのでしょうか?よくありがちなトラブルを紹介します。
消化不良になる
ワンちゃんが餌によって、消化不良を起こす原因はいくつか考えられます。
- 餌の量が多すぎる場合
- 餌の量が少なすぎる場合
- 食事が合っていない場合
餌の量が多すぎる場合は肥満に繋がり、犬の肥満は人間と同じく血管や心臓に負担を与えるため、心筋梗塞や血管梗塞のリスクが高くなります。
反対に食事の量が少なすぎるのも危険です。
子犬の時期は特に正しい量の餌を与えないと、正しく成長できないだけではなく、成犬であっても食事の量が少ない場合は低血糖を起こして倒れてしまうこともあります。
また、小型犬はもともとヒザの病気になりやすい傾向があります。
肥満や子犬の時期に栄養が不足することによって老犬になったときに歩行が困難になる可能性が高くなります。
食事が合っていない場合は消化不良をおこし、嘔吐や下痢などの消化器症状や発疹などの皮膚症状ががみられることもあります。
消化不良の見分け方①うんちの異常
消化不良のワンちゃんのうんちは下痢や軟便になりやすくなります。
消化不良によって何度もお腹がゆるくなり、排便行為を繰り返すことがしばしば見受けられます。
ワンちゃんにとっても辛い状況にあると言えるでしょう。
排泄行動だけでなく、便そのものの状態から犬の体調を推測することもできます。
下痢のときは粘膜便になりがちですが、赤い血便や粘液が混ざっているような便の場合は、肛門周囲に問題が生じている可能性が高いです。
赤黒い血液がうんちに付着しているときは胃腸に問題が起こっている可能性が高いです。
嘔吐やうんちの異常は2,3回で治まるようなら心配はいりません。
しかし、症状が数日繰り返すようなら一度動物病院を受診すると安心です。
消化不良の見分け方②嘔吐
まずはじめに挙げられる代表的な症状は「嘔吐」です。
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嘔吐は胃にある食べ物が、小腸に流れることができずに、食道を逆流して口から出てしまう状態で、 嘔吐の原因として食べ過ぎや、ストレスが考えられます。
定期的に外で遊ぶ時間を作ってあげたり、家の中でもできるだけストレスを感じないような取り組みをすることで、消化不良を防ぐ一助となるでしょう。
運動が増えれば与える餌の量も変わってきます。
消化不良と給餌量は密接な関係にあるのです。
肥満になる
トイプードルにドッグフードを普段から多めに与えていた場合や、適正量を与えていたとしても十分な運動ができていない場合は肥満になってしまいます。
トイプードルの適正な体型は体格によりますが、「皮膚の上から肋骨を触ってギリギリ感触がわかるくらい」というのが理想の体重です。
肋骨にさわれないくらい脂肪がついている場合は、肥満体型です。
肥満になると、内臓や消化器などさまざまな部位に負担がかかるため、病気に繋がることもあります。
トイプードルのような小型犬が肥満になると膝の病気が発症しやすくもなります。
逆に量が少なすぎる場合も低血糖や正しく成長できないなどの問題が生じます。
少食のトイプードルだと、適正な量をお皿に持っても食べ切ってくれないことが多々あります。
しかし、自分が十分にお腹がすいたら食事をするという本能を持っているので、飢餓状態になるまで全く食べないということはありません。
食が細いまま高齢になると栄養不足になりやすいので、食いつきの良いドッグフードを探して若いうちから食事をキチンと食べてくれる工夫を心がけてくださいね。
栄養不足・エネルギー不足になる!
これは逆に餌の量が不足している場合ですね。本来与えるべき量を下回っている場合、必要な栄養量とエネルギー量を十分に摂取することができません。
すると次第に痩せ細り、肋骨や背骨が浮き彫りになってしまうこともあるでしょう。それだけでなく、栄養不足による皮膚・被毛トラブルも目立つようになってきます。
トイプードルは骨折や膝蓋骨脱臼を起こしやすいから、
ちゃんと栄養をつけて体を丈夫にしておく必要があります!
体重や成長に合わせて餌の量を決めることは大切ですが、そこに消費エネルギーや運動量なども関わってくることもこの機会にしっかりと覚えておくといいですね。
トイプードルに与えてもいいおやつの量はどのくらい?
主食となるドッグフード以外に、おやつを与えている飼い主さは大半だと思います。しかし、おやつの分まで考えて必要カロリーを計算されているでしょうか?
基本的に、1日に与えてもいいおやつは1日に与えるドッグフードのうちの10%のカロリーが目安だと一般的に言われています。
先ほどの計算式の中で1日に与えるべき摂取カロリーが分かったら、そこから1日に与えてもいいおやつのカロリーを算出しておきましょう。
414(1日の摂取カロリー目安量)÷ 10 = 41.4kcal
例として、ここでも我が家の愛犬に与えていいおやつのカロリーを計算してみました。約40kcal分のおやつなら1日に与えても大丈夫ですよということになります。
ただし、これはあくまでも「目安」です。体質や生活習慣、食べているドッグフードによってはおやつを減らす必要があるので、その辺りも踏まえた上でしっかり調整を行いましょう。
もし数種類のおやつを与える習慣がついているのなら、
摂取カロリーの一番高いものから
徐々に減らしていくのがおすすです。
まとめ
ここでは、「トイプードルの餌の量の基本的な決め方」について分かりやすく説明してみました。
ご心配な点や不明な点は、解決できましたか?
お宅のワンちゃんの「餌の量の基本的な決め方」の問題解決のご参考にして下さい。
飼い主さんが病気を自己診断するためではなく、あくまでも獣医さんにワンちゃんの症状を説明するときの参考としてお読みください。
愛犬の健康を守ることができるのは飼い主さんだけです。
正しい知識を持って、毎日の愛犬の生活にお役立ててください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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