子犬のときに、「噛むことはいけない」としっかり犬に教えていない場合など、成犬になっても噛む行為が残る場合があります。
子犬のときに、
「噛むことはいけない」としっかり犬に教えていない場合など、
成犬になっても噛む行為が残る場合があります。
「この子だけどうして?」と思ってしまわず、子犬の内からきちんと犬に教えていきましょう。
※噛んではいけないことを教えるための基本的な方法は、
「子犬が甘噛みするワケは?噛み癖のしつけはどうするの?」でのご案内をご参照ください
なぜ噛むの?噛んでいる原因・理由って??
(1)家族を守ろうとしている
犬には「家族を群れと考える」という特性があります。関係性がきちんとできていなかったり、飼い主さんが不安な気持ちでいると、犬にもそれが伝わり、自分が家族(群れ)を守らなければ、という心理が働きます。これにより、相手を追い払おうとして吠えたり、噛んだりすることがあります。
噛んでいる原因「(1)家族を守ろうとしている」に対する対処法
普段から飼い主さんが決めたルールの中で犬を管理し、飼い主さんがリーダーシップをとることで、「自分は飼い主さんに守られて生活している」と犬に認識させることが重要です。
犬に対して、「要求に応えない」、「決められたルールに則り、毅然とした態度で接する」などに留意する必要があります。
常に一貫性があり、感情的にならず落ち着いた対応をする飼い主さんの態度に犬は深い信頼を寄せていくでしょう。
(2)縄張りを守ろうとしている
犬は元々、縄張り意識を持っています。インターホンがなると吠える、というのはその典型的な行動の一つです。特に縄張り意識の強い犬は、自分のテリトリーを守ろうとして吠えたり、噛んだりすることがあります。
噛んでいる原因「(2)縄張りを守ろうとしている」に対する対処法
家中どこでも自由にさせるのではなく、犬が動き回れる範囲を狭めたり、面倒を見られないときにはケージで休憩させるなど行動範囲の制限をするとよいでしょう。
(3)自分の物を守ろうとしている
犬の祖先であるオオカミは、自分の食べ物を奪われないように守る習性があります。犬にも、その習性が残っていて、食器をとろうとしたり、おもちゃを取り上げようとしたときなどに噛むことがあります。
噛んでいる原因「(3)自分の物を守ろうとしている」に対する対処法
普段から食器やおもちゃを与えっぱなしにせず、その都度片付けるなどしっかり管理をすることが大切です。
食器を片付けるときは、ごはんを食べ終わって、犬がその場を離れてからにします。また、おもちゃを返してもらうときは、特別なおやつとの物々交換がおすすめです。
(4)恐怖心から自分自身を守ろうとしている
人や、他の犬等に強い恐怖心を持っていると、自己防衛のために相手を噛んでしまうことがあります。
噛んでいる原因「(4)恐怖心から自分を守ろうとしている」に対する対処法
犬が怖がっているものから離れたり、遠ざけてあげる、あるいはその場で抱っこをし、落ち着かせてあげます。また、ご褒美などを使い、怖がっているものに少しずつ慣れさせるトレーニングも大切です。
(5)抵抗の意思を示している
犬が何か嫌なことをされたときに、抵抗しようとして噛むことがあります。
噛まれた飼い主さんが驚いてその行動をやめてしまうと、「噛めばやめてくれる」と覚え、余計に噛むようになってしまいます。
そのほかにも、ケガや病気等で身体のどこかに痛いところがあり、触られるのを嫌がって噛むこともあります。
噛んでいる原因「(5)抵抗の意思を示している」に対する対処法
叱ったり、無理を強いるのは逆効果になってしまうので、お気に入りのご褒美を使って、嫌なことをポジティブな印象に変えてあげましょう。
元気がなく急に噛むようになったり、決まったところを触ると噛む場合には、ケガや病気の可能性もあるので、獣医さんに相談しましょう。
(6)脳機能に異常がある
自律神経が乱れ、尻尾を追いかけまわす、きっかけなく震える、パニック状態となるなどの反応が見られ、その時に手を出したり、近づいたりすると噛む場合があります。
噛んでいる原因「(6)脳機能に異常がある」に対する対処法
しつけだけではなく、薬物療法を併用することで改善する場合があります。
正常な範囲を逸脱した程度や頻度の行動が見られる場合には、
一度、行動診療を行っている動物病院に相談されるとよいかもしれません。
成犬の噛み癖の場合は、
飼い主さんだけでは対処できないこともあります。
そのような場合は専門家に相談するようにして下さい。
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