日本犬のうち約80%が柴犬
柴犬は日本古来の土着犬で、その歴史は古く、
紀元前1万年〜紀元前400年の頃には飼育されていたといわれ、
各地に残る縄文時代の遺跡から柴犬の祖先である
「縄文柴」と呼ばれる犬の骨が出土しています。
柴犬の特徴
柴犬は体高より体長がやや長く、小さな立ち耳で巻き尾、短毛でダブルコートです。
ちょっと見では同じに見える巻尾ですが、左巻きや右巻き、さし尾など形態が異なります。
JKCの標準では、体高がオス39.5cm、メス36.5cmで、それぞれ上下各1.5cmまでとなっています。
なお、日本犬保存会の標準は、犬種ごとではなく、大きさによって分類されています。
柴犬の性格
猟犬として活躍してきたルーツをもつ柴犬は、賢くて我慢強い強い性格です。
ストレス・・・十分な運動をすれば留守番もOK!です。
元猟犬として野山を駆けめぐっていた柴犬には十分な運動量が必要です。散歩は朝晩1日2回、30分以上行ってください。出かける前にたっぷりと運動させておけば、お留守番もきちんとできるワンちゃんが多いようです。
飼い主とも適度な距離感を保つことから、独立心の強い、ツンデレ犬といわれることもあります。
初対面の人に対しては警戒心を見せることもある一方、飼い主に対して忠実です。
柴犬の歴史
》》》ドッグフード評論家が厳選するコスパ最強ドッグフード通販情報はコチラ》》》
柴犬について語る時、日本古来のという言い方をすることも多くありますが、実は柴犬は日本のみならず世界の犬の歴史として非常に古い犬のひとつです。
最近のDNA分析研究によれば、狼との近さはシャーペイやバセンジーの次で2番目とされ、サルーキや秋田犬、チャウチャウよりもさらに古い犬種が柴犬なのです。
日本史上では縄文時代の遺跡から、柴犬の直系祖先である縄文柴と呼ばれる犬の骨が出土しています。
近くても紀元前400年頃、遠ければ紀元前1万年くらい前から、日本人のそばにいたのが柴犬でした。
世界中で自然発生的に生まれた純血犬がそうであるように、柴犬もまた山岳地帯という狭いエリアの中で、使役目的に応じた繁殖が続くことにより、ひとつの犬種として確立していきました。
おそらくは、現在の韓国や中国など南方から入ってきたと推定される柴犬は、北に向かって広がっていく中で、猟犬として人のそばで働き、地域に応じた個性を身に着けていきました。
柴犬の古くから存在する主な系統は3つあり、南では山陰柴、中部では美濃柴、甲信越で信州柴とされていますが、この地域に限るということではありません。
明治時代になると、日本にも少しずつ洋犬が輸入されるようになり、大正、昭和とその数や種類を増やしていきました。こうした中、日本犬の減少を憂慮した愛好家により、その後、明治時代になると洋犬が盛んに輸入されるようになり、日本犬の飼育が減少していったことから昭和3年に日本犬保存会が設立され、秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、北海道犬、そして柴犬の6種が日本犬標準として保護されるようになりました。現在では、日本で飼われている日本犬の約80%を柴犬が占めるといわれています。
しかし、昭和10年頃には、戦争のため犬たちを毛皮用として軍に供出することになり、戦時下、猟の仕事を失っていた柴犬たちもその犠牲になってしまいました。戦後、人々の生活が落ち着き始めた昭和27年頃、今度は犬ジステンパーが大流行し、柴犬を含む多くの犬たちが命を落としてしまいました。
また、戦後のどさくさと時代的な飼育管理の悪さから、柴犬「もどき」の交雑種が増えたことから、純粋な柴犬の数は激減してしまいます。
そこで、残っている純粋な柴犬のなかで優れた資質を持つ犬を交配して復活をはかると同時に、地域的に個性のばらつきがあった柴犬をひとつの標準にまとめることになりました。この流れにより、現代の柴犬たちは地域的特性をほとんど失っています。
一方で、縄文時代の個性を再現しできるだけ近づけていこうという方向性を持つ愛好家たちが、日本犬保存会とは別の団体である天然記念物柴犬保存会を設立しました。日本犬保存会とジャパンケネルクラブ(JKC)はほぼ同じ犬種標準を持つのに対して、天然記念物柴犬保存会は少し異なる標準であり、体形はスリムで個性的な顔立ちが特徴です。
近年は海外での評価も高く、特にアメリカでは専門のブリーダーが出てきているほどの人気となっています。
柴犬の飼い方
柴犬は見た目以上の体力があるので、毎日しっかりと1時間以上は散歩をしましょう。
遊びにはあまり興味を示さない個体もいますが、子犬の頃からゲーム的な遊びを教えれば、不器用なりに遊びます。
性格的にはやや幅の広い個体差があり、我が強く、しつけや訓練が入りにくい性格の個体があります。
信頼関係をしっかり作りながらも、上下関係のけじめをつけること、甘やかさないことが大切です。
特にオスでは、気の強い個体を甘やかすと容易に王様になってしまいます。
基本的にドライな性格の犬ですので、犬の方から愛情を求めてこない時にしつこくかまうと反撃されることがあります。
柴犬は短毛ですが、抜け毛が多い犬種です。とくに換毛期になると、普段よりも抜け毛の量が増えるため、日々のブラッシングが重要になります。
柴犬の毛色
柴犬は赤、黒褐色、胡麻、黒胡麻、赤胡麻となります。胡麻とは差し毛のことを言います。
上記毛色は全て「裏白」でなければならないとされていますが、裏白とは、腹や胸下、尾の下など、体の下を向いている部分が白いことを指します。
柴犬の気を付けたい病気
柴犬は皮膚疾患の多い犬種として知られています。
その症状や原因は多様で、マラセチアなどの真菌が原因であるもの、内分泌疾患によるもの、食物アレルギーや接触アレルギー、原因不明のアトピーまで非常に多くの種類の皮膚病を好発します。
かゆみや発赤と共に、脱毛を起こすことがしばしばあります。
予防的には、ブラッシングを丁寧に、こまめに行うこと、部屋など犬の居場所を清潔に管理すること、アレルギーが疑われる場合はきちんと検査をして原因を特定するのが近道となります。
健康で長寿の個体が多いことも特徴で15歳以上になる柴犬も多くいますが、痴呆の症状が出やすいとされています。高齢になっても好奇心を刺激し、ゆっくり歩きでも散歩に連れ出すことが予防になる場合も多くあるようです。
》》》ドッグフード評論家が厳選するコスパ最強ドッグフード通販情報はコチラ》》》
コメント