【犬と暮らす】健康管理

大事な薬を飲んでくれない!犬が薬を飲まない時の対処法は?

犬の健康のために欠かせない薬ですが、頑なに飲まない犬も多いです。

薬を見た瞬間に逃げる、口に入れようとしても飲まない、口に含んだとしても飲まないで噛んでしまう、など苦労している飼い主さんも多いはず。

犬に薬を飲ませるうえで最も大切なのは、犬がストレスを感じないようにすること。
あとは飼い主であるあなたが、ちょっとしたコツをつかめれば解決できます。

ここでは、「犬が薬を飲まない原因と正しい対処法等について判りやすくまとめてみました。

犬が薬を飲まないのはなぜ?

ワンちゃんは自分が飲まされるものが、治療のための薬とは理解できません。

マズくて臭い物を食べさせられるのがイヤ。
だから、飲まない。それだけです。

「良薬は口に苦し・・・」は、ワンちゃんも同じ様です。
投薬がうまくいかないと、いろいろ悩んでしまいますね。

まずは下記のような理由や原因を理解して、思い当たるフシがないかチェックしてみてください。

いつもと「何かが違う・・・」から

犬は飼い主の不審な様子、いつもと違う挙動を敏感に察知します。

飼い主のあなたが「さぁ飲め」と言わんばかりに意気込んだり、不安そうにしたりすると犬に伝わるものです。

薬を与えることは日常であり、いつもと同じ。
それがルーティンであると心得て、平常心で犬に向き合ってみましょう。

繰り返しますが、 「いつもと同じ」を意識することが大事です。

量が多いから

味、匂い、タイミングに気を配ってもなお、犬が薬を受けつけない――。
そんな場合は一度に与える量が多すぎでないか、確かめてみてください。

定められた用法・用量を守るのは、犬も人間と同じです。

多すぎると、むせたり、吐き出したりしてしまうことがありますので、ごく少量ずつ様子をみながら与える
ようにしましょう。

イヤな匂いがするから

利きすぎる鼻は、薬を飲まない原因のひとつといえます。

人間の数千倍から1億倍といわれるほど、犬は嗅覚が優れているのです。
どんなにうまく隠したつもりでも、薬特有の匂いはすぐにバレます。

味が嫌いだから

飼い主のあなたは、犬に味覚があって、「特に甘いもの好き」なのはお分かりですよね。反対に苦いものは嫌いなのです。

賢い犬は、あなたがいつものフードにコッソリ薬を混ぜても、すぐに気づきます。
口を付けなかったり、除けたり、吐き出したりして、食べないのです。

そういうネガティブな経験をしてしまった犬は、以後警戒しますます薬を飲もうとしなくなる悪循環に陥ります。

粉薬は好物によく混ぜる、
錠剤には投薬用おやつを活用するなど、

あなたも愛犬もストレスが和らぐ「ひと手間」が有効です。

満腹だから

薬のタイミングは食前のほうが、より飲んでもらいやすいものです。

消化しやすいように毎食後に薬を与えようとすると、ソッポを向いたり、吐き出したりしてしまう犬がいます。

ただし、病気の症状によっては空腹時を避けるべき薬がありますので、獣医師の指示には従ってください。

犬の薬の種類と飲ませ方

実際に犬が薬を飲まないときの対処法について説明します。

犬の薬の種類には「粉末」「錠剤・カプセル」「水薬・液体・シロップ」などがあります。

胃や腸といった消化管のどこで薬の効果が最大限に発揮されるか、考えて調合されているのです。犬に最適な投薬の方法は、こうした薬の種類・タイプごとに異なります。

まずは下記の基本の手順に沿って、犬に飲ませてみてください。

それでダメであれば、「中身を出して飲ませても大丈夫かを獣医師に相談する」というように、他の方法を探るようにしてみましょう。

犬の薬(粉薬/顆粒薬・散剤)の飲ませ方

粉末薬を飲ませる基本の手順

  1. まず口を閉じ、口の端に指をスッと入れ、頬を外側に引っ張る
  2. 指に粉薬を付け、薬を歯と頬の間の粘膜に塗り込む
  3. 外側から頬を揉むようにして飲み込ませる

粉末薬を飲ませるコツ

粉薬は消化がよく、効き目が出やすい利点があります。

粉そのものにキツい匂いや、味に苦みがなければ、すんなり飲ませられることが多いはず。

もし強い抵抗がある場合は、いつものフードなど好物にまぶしてもOKです。

苦みが強い薬をまぶした場合、好物自体を食べなくなるおそれもあるため要注意。

あなた自身が薬を確認してみて、「主食や好物に混ぜるのは危ないな」と感じたら、別の食べ物に混ぜるようにします。

犬の錠剤・カプセルの飲ませ方

錠剤・カプセルを飲ませる基本の手順

  1. 両手で上下の顎を押さえ、上顎を少し持ち上げるようにして口を開かせる
  2. 錠剤を喉の奥に入れ、口を閉じる
  3. 口を閉じさせたらそのまま押さえ、マズル(鼻口部)を上に向け、喉元を撫でて飲み込ませる

錠剤・カプセルを飲ませるコツ

もし犬が錠剤・カプセルを飲まない場合は、いつものフードなどの好物に埋め込むのが効果的です。

その際、ひと口で飲み込めるサイズにすることがポイント。

犬が咀嚼して薬の苦みを知ってしまっては元も子もなく、苦手意識を植えつけるだけになるからです。

また、錠剤を細かく破砕したり、カプセルの中身を出して与えたりするのは、OKかどうか獣医師に確認してからにしましょう。

正しい方法で犬に薬を飲ませることが、治療につながります。

犬の水薬・液体・シロップの飲ませ方

水薬・液体・シロップを飲ませる基本の手順

  1. マズル(鼻口部)を上向きにして口を開かせる
  2. スポイトやシリンジ(注射器)を犬歯の後ろに差し込み、薬を少しずつ流し入れる

犬の水薬・液体・シロップを飲ませるコツ

上記の手順で流し入れたら、薬液が喉を通りやすくなるよう、しばらくの間マズル(鼻口部)を少しだけ上向きにすると良いでしょう。

直角に上げすぎると犬がむせてしまいますので、「少しだけ上向き」がポイントです。

薬と一緒に出すと食べる物は?

食べ物は、薬を飲ませやすくするための手立てになります。
嫌がる犬に強制的に飲ませる心苦しさから解放されるのは、大きいですよね。

食べ物のほか、便利な投薬用おやつもありますので、犬の好みや飲みやすさに合わせて選べます。

ドッグフード以外の食べ物に包んで

犬が上記の方法で薬を飲まない場合、カボチャ・サツマイモ・ジャガイモを蒸して、薬をくるむようにして与えます。

その際、ちょっとした手順、コツがあります。

  1. 蒸した野菜を食べさせる(薬は入れない)
  2. 蒸した野菜に薬を混ぜて食べさせる
  3. 薬をきちんと飲み込んでいるか確認する

まずダミーとして薬の入っていない、いつもの食べ物を与え、慣れてきたころに薬入りの食べ物を紛れ込ませます。

できるだけ薬の味がわからないよう、少量で小分けに与えるのがポイントです。

マッシュしたものに粉末を混ぜたり、ボール形の粒にしたものに錠剤を埋め込んだりすれば、うまくカムフラージュできます。

加熱したばかりの状態で出すと、犬が舌をヤケドしてしまいますので、少し冷ましてから出すようにします。

マッシュしたカボチャやイモで薬を包む際は、薬を持った指で触れないように片手で包むとニオイバレ防止になります。

また、乳製品アレルギーがなければ、ナチュラルチーズもオススメです。

蒸す、茹でるなど調理の手間はかかりませんが、塩分や脂肪の摂りすぎにならないよう少量にとどめます。

錠剤やカプセルをちくわの穴に入れたり、犬用ソーセージに埋め込んで飲ませるのも有効です。

犬が薬を飲まないときのポイント・注意点

大前提として、犬が薬を飲まないからといって、飲ませないまま放置するのはNGです。
薬は獣医師からの説明をよく聞き、用法・用量を守って飲ませるようにしてください。

また、犬の病気が快癒したように見えても、薬によっては使いきったほうが良い場合もあります。

獣医師の指示なしに、勝手に投与を中止するのは避けましょう。

では、犬が薬を飲まないときの注意点や、そのときの対処法、心がまえについて考えていきます。

あなたがイライラしない

肝心のときにあなたがバタついてしまっては、薬を飲ませるという目的を達成できません。

なぜなら、どこか緊張気味の飼い主の様子を犬は敏感に察知するからです。

「さぁ飲め」と言わんばかりに薬を飲ませようとするのも、褒められた行為ではありません。まさに「犬も食わぬ」とばかりに警戒されてしまいます。

賢明な飼い主であるあなたは、あくまで平常心で、いつもと同じようにワンちゃんに接することが大事です。

無理に飲ませない

上記のような投薬手順を踏んだり、食事に紛れ込ませたりしても、飲んでもらえない場合・・・だからといって強引に飲ませてはいけません。

犬が薬を飲まないのは、必ず理由があります。

最初からソッポを向いてしまうのか、薬の混ざった食べ物を除けてしまうのか、嫌がりながらもなんとか飲み込もうとしているのか。

犬の気持ちを想像し、薬を与える際に犬がどのようにしているかを、よく観察してみましょう。解決へのヒントが見えてくるはずです。

飲めたらご褒美を

「なんとか犬が薬を飲んでくれた・・・。」

うれしいですよね。そんなときは、とっても嫌で苦痛なことに耐えてくれたのですから、惜しまずにたくさん褒めてください。

苦い薬を飲みきった後に、好物のおやつやフードを少量与えるとともに、「お薬、頑張ったね~」などと言葉に出して褒めてあげます。

おやつやフードはいわばモチベーションアップにつながる報酬ですので、必ず「飲んだ後に」「少量で」がポイントです。

それでもダメな場合

以上で紹介した内容でもダメな場合は、「体調不良」「アレルギー」などが原因かもしれません。
最終的には動物病院に連れていき、獣医師の診断を仰いでください。

一人で悩むよりも、獣医師に薬を飲ませてもらい、アドバイスを聞くほうが確実です。

犬の点眼薬の使い方

飲み薬だけでなく、目薬も犬が怖がって上手にさすことができないという方もいるようです。目薬の使い方にもみていきます。

1.一方の手で犬のあごを支えながら、薬を持った手の小指側を犬の目の上へ

まず、キャップをはずした点眼薬を利き手で持ち、犬の背後から手であご下を支えて顔が動かないように固定しつつ、薬を持った手で目の上を押さえます。

このとき自分の股の間に犬を挟んで、犬に目薬の容器が見えないように背後から手をのばし、犬の頭とあごを支えるとよいです。

2.小指で犬のまぶたを引き上げつつ、背後から目薬をさす

薬を持った手の小指で、目の上とおでこを押さえながらまぶたを軽く引き上げ、後ろから目薬を垂らします。あふれた涙はティッシュなどで拭いてあげます。

点眼をする際のアイデア

  • 顔を触られるのを嫌がる犬は、台に乗せてカラー越しに点眼する 犬にエリザベスカラーをつけ、台などにのせると大人しくなりやすいです。脇で犬の体を挟み、下からカラーごとあごをつかんで顔を固定して点眼します。 ※犬が台から落ちないよう注意して行いましょう。
  • 二人1組で点眼する 犬を座らせた状態で一人が背後から両手で胸を押さえ、もう一人が前からあごを支えつつ、目薬を持った手を犬の背後に回してまぶたを引き上げて点眼します。

犬の点耳薬の使い方

耳の治療のために点耳薬が処方されることがありますが、点耳薬を嫌がる犬もいます。

1.犬を横にさせて耳穴の奥がよく見えるように耳を返して押さえます。

2.点耳薬を持った手で犬の顔を押さえつつ、耳の奥に点耳薬を滴下したら、耳の付け根をよくもんで薬をなじませましょう。

※犬が嫌がったり動いたりしなければ、立たせたまま投薬してもOKです。

犬の塗り薬の使い方

皮膚や目の状態によっては塗り薬が処方されることもあります。

  • 目に塗る場合はチューブから直接犬の目尻につける 犬の背後から片方の手で頭を支えつつ、まぶたを上げます。 薬を目尻の縁につけ、まぶたを閉じます。

    その後、まぶたをなでて塗り薬をなじませます。

  • 体に塗る場合は、塗り薬を少量指先にとり、患部によくすり込む 少量の薬を、べたつき感がなくなるまでよくすり込みます。

    大量に塗ると犬がなめとるので注意します。

犬の座薬の使い方

発作や痙攣など、犬の病気の状態によっては、座薬が必要になるケースもあります。

  • 使い捨ての手袋をして座薬を犬の肛門へ水平に押し込む 

    犬を立たせて行う場合は、座ってしまわないように犬の下腹部に腕を回して体を固定し、薄手のゴム手袋をした手で、犬の肛門に座薬を挿入します。

    指先が犬の肛門に1~2㎝入る程度に押し込むようにしましょう。

※犬が横になった状態で座薬を使用する場合は、犬の腰が動かないように肘と手首で犬の体を押さえつつ、後ろ足を揃えて持って薬を挿入します。

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まとめ

ここでは、「犬が薬を飲まない原因と正しい対処法」について判りやすくまとめてみました。

犬と暮らしていると予防や治療のために薬を飲ませる場面がありますが、最近は薬のタイプもさまざまで、愛犬に合った方法で与えられる場合があるので、

まずは獣医師に薬の飲ませ方について相談してみましょう。

できるだけ犬に負担をかけない投薬の方法やコツを知っておくことは、犬のストレス軽減や長生きにもつながります。

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愛犬の健康を守ることができるのは飼い主さんだけです。
正しい知識を持って、毎日の愛犬の生活にお役立ててください。
この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

株式会社ブッチジャパンインク

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